運指表--フルートの替え指まとめ


フルートの替え指の一覧です。

替え指とは特定の音を安定して演奏できるようにしたり、もっと強く、あるいは小さい音で演奏しやすくします。

速くて難しいパッセージで使うことで、滑らかにフレーズを演奏することも出来ます。

オーケストラで演奏する場合、替え指をたくさん知っておくと、通常の運指では上手く行かないフレーズでも演奏する事ができます。

フルートの教則本やネットを探せばフルートの運指表はたくさん見つかりますが、替え指についてはあまり情報が無いのでまとめてみました。

多くの替え指では、リングキーでH管の楽器が必要となります。
なお、すべての音に替え指があるわけではない点と、4オクターブの運指は楽器によっては演奏できないことを留意してください。

記号について


例:2オクターブ目の#ソの運指

H●●●# ‖ ○○○ Es


●はキーを押さえている状態です。

○はキーを離している状態です。

◎はリングキーのみ押さえ、真ん中の穴を開けている状態です。


左手について


Hは左手親指の♮シのキーです。

Bはブリッチャルディキーです。

#は左手小指のgisキーです。

右手


Lは右手の人差し指、または中指で操作するトリルキーです。

Rは右手の中指、または薬指で操作するトリルキーです。

esは小指の♭ミのキーです。

cisは#ドのキーです。

cはドのキーです。

hはシのキーです。

gはギズモキーです。


第1オクターブの替え指

F4

H●●● ‖ ●○○ g

通常の運指で、右手小指をesキーではなくギズモキーを押さえたものです。

ffが演奏しやすくなります。


#F4

H●●● ‖ ○○● cis

ffが演奏しやすくなります。

G4

H●●● ‖ ○○○ H

通常のソの運指に加えHキーを押さえると、よりレスポンスが良くなります。


A4

H●●○ ‖ ○○● esもしくはc

ffが演奏しやすくなります。


B4

B●○○ ‖ ○○● es

ffが演奏しやすくなります。


H4

H●○○ ‖ ○●● es

ffが演奏しやすくなります。


第2オクターブ

C5

●○●# ‖ ○●● C

ffが演奏しやすくなります。


#C5

○○● ‖ ○○●

ffが演奏しやすくなります。


♭E5

H●●● ‖ ●L●● es

音色や音程が安定します。

トリルキーLは全開にするのではなく、右手中指で開き加減を調整する必要があります。


E5

H●●● ‖ ●L●○ es,cis

ffが演奏しやすくなります。

トリルキーLの開き加減は全開ではなく、調整する必要があります。


H●●● ‖ ●L●○ es

ppで音程が安定します。

トリルキーLの開き加減は全開ではなく、調整する必要があります。


F5

H●●○ ‖ ●○R○ g

場合によってはトリルキーRは必要ありません。

トリルキーを開く場合、開き具合をかなり少なめに調整する必要があります。

キーに指が触れる程度の開き具合で十分です。


#F5

H●●● ‖ ○○●

通常の運指のesを押さえないことで、より安定した音色になります。


G5

H●●● ‖ ○○○ H

より安定した音色、発音になります。


A5

H●●○ ‖ ○○● C

ffが演奏しやすくなります。


B5

H●○○ ‖ ●●● es

音程が高くなり、ppで演奏しやすくなります。


H5

H●○● ‖ ○○● C

ffが演奏しやすくなります。


第3オクターブ

C6

●○● ‖ ○●● C

ffが演奏しやすくなります。


#C6

○○○ ‖ ●●● C

ffが演奏しやすくなります。


D6

○●●# ‖ ●○○ es

音程が高くなり、ppで演奏しやすくなります。


♭E6

H●●●# ‖ ●●● es,cis

ffの時に音程が安定します。


H●●●# ‖ ●L●● es

ppで発音しやすくなり、音程が安定します。


E6

H●●○ ‖ ●●○

通常の運指から右手小指を外すことで、ffの時に音程が安定します。


H●●○ ‖ ●L●○ es

ppの時に安定します。


F6

H●○● ‖ ●○● es

ffで音程が安定します。


H●○● ‖ ●◎○ es

ffで音程が安定し、より強い音で演奏することが出来ます。


#F6

H●○● ‖ ○◎○ es

音程と発音が安定します。


H●○● ‖ ○●○ es

ffの時に音程が安定します。


G6

●●● ‖ ○○○ H

発音がより安定します。


●◎● ‖ ○○●

ffの時に音程が安定します。


#G6

○●● ‖ ○○○

ffの時に音程が安定します。


○●●# ‖ ◎●● C

ppで安定し、発音しやすくなります。


A6

H○●○ ‖ ●○● es

ffで音程が安定します。


B6

B●○● ‖ ○L○●

ppで音程が安定します。

カルメンの間奏曲で使われるので、カルメンBという名前がついた指遣いです。


H6

H●○● ‖ ○○R◎

ffで音程が安定します。


第4オクターブ

C7

●○● ‖ ○○R○

ffで音程が安定します。


●●● ‖ ●◎R○ g

発音しやすく、音程がより安定します。


●●●# ‖ ●●R○ g

ppの時に発音、音程が安定します。


#C7

○●○ ‖ ●○○

比較的発音しやすく、容易な運指です。


○●◎# ‖ ●○○

ppで発音しやすくなります。


D7

B○○○ ‖ ○○● H

容易な発音と、安定した音程です。


H○○● ‖ ●●○ C

発音が安定します。


♭E7

H○○● ‖ ○L●○

容易な運指と安定した発音です。


E7

●●○ ‖ ○○R●

容易な運指と安定した発音です。


F7

○◎○ ‖ ○●R○

音程が安定します。


●◎○ ‖ ○L●R○

比較的発音しやすい運指です。


#F7

H●○● ‖ ●○● es,cis

比較的容易に発音できます。


G7

○○◎ ‖ ●◎● es,cis

難しい発音で、音程がほとんど#Fに近いです。

改善の余地あり。



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