🇨🇿プラハ散歩その1(ルドルフィヌムからプラハ城)

プラハのカレル橋とモルダウ川

プラハはもう5月末だというのに寒い日が続いていましたが、今日は久しぶりに外に出るよう誘われるような天気でした。
ルドルフィヌムからプラハ城、カレル橋を散歩してきました。

ルドルフィヌム



チェコフィルハーモニーの本拠地でもあるルドルフィヌムは、ブルタヴァ(ドイツ語ではモルダウ)川沿いにあります。
『芸術家の家 ( Dům Umělců )』という名前もあり、音楽ホールと美術のギャラリーが併設されている19世紀の建物です。
芸術に造詣の深かったオーストリア=ハンガリー帝国のルドルフ大公に因んで、ルドルフィヌムという名が付けられたそうです。

ちょうど春のこの時期、日本でもよく知られているプラハの春音楽祭を開催中しています。
この期間中には、上の写真のようにルドルフィヌムの正面に青い垂れ幕が掲げられます。

『プラハの春』とは、単にプラハに春が訪れたから音楽祭を開きました、というものではなく、当時のチェコスロバキア国家の民主化運動を、旧ソ連が軍事的弾圧した1968年の出来事に基づいています。
民主主義や自国に対する外国の弾圧と戦った事を記念し、毎年プラハの春音楽祭はスメタナの『わが祖国』を演奏します。

ルドルフィヌムは、2008年に放送されたドラマ『のだめカンタービレ in ヨーロッパ』のプラハのロケ地に使われているため、多くの音楽ファンの方は目にしたことがあるかもしれません。

建物正面の階段の上からの光景はこんな感じです。
正面の広場には、ドヴォルザーク像があります。
ドヴォルザークは、スメタナとならんで、チェコで最も重要な作曲家の一人です。
初期には国民劇場のビオラ奏者として、後年はチェコフィルハーモニーの指揮をして自作自演の公演も行っています。

この写真の左手奥には、モーツァルトも何度かプラハを訪れた際にオルガンを弾いたクレメンティヌムというバロック様式の建物も残されています。

プラハ城へ


ルドルフィヌムからプラハ城を目指し、ブルタヴァ川にかかるマーネスーフ橋を渡ります。
マーネスーフ橋を
スケボーに乗って渡る人

ヨーロッパに来てから、スケボーに乗って町中を移動している人を見かけます。
初めて見た時には危ないなあと驚きましたが、最近は何も思わなくなってしまいました。
最近は電動式キックボードが道のあちこちに置かれ、乗っている人もよく見かけます。

さて、マーネスーフ橋からは、プラハの観光地の一つであるカレル橋の上が見えます。
よくよく目を凝らすと、橋の上を人が歩いているのが見えます。
プラハのカレル橋

橋を渡ると、路面電車と地下鉄A番線の駅『マロストランスカー(Malostranská)』があります。
そのすぐそばから、プラハ城東門へと続く坂を進みました。

なかなか長い坂なので、途中からはヒーヒー言いながら登って行きます。
ここを歩くたびに、軽い登山に来たような気持ちになります。
プラハ城東門の坂

前にいたおばあちゃんは、どんどん先に登ってゆき、いつしか視界から消えていました。
速い!!!

ようやく登りきって後ろを振り返ると、美しい光景が広がっています。
坂をようやく登り終えました

坂を登りきってまだ息が上がっていますが、守衛さんのいるゲートを通り抜けないとプラハ城には入れません。
ポケットから携帯や鍵などの金属のものを取り出し、かばんは開けて中を守衛さんに見せてから金属探知機ゲートを通り抜けます。

プラハ城内


プラハ城の中に入ってすぐ左手にある展望スポットに行くと、思わず「絶景かな」と言葉が漏れてしまうような素晴らしい光景が目の前に広がっています。

プラハ城東門からの景色

長らく封鎖されていた南庭園が開いていたので、入ってみました。


閉園時間が近かったためか、それ程混んでいません。
観光客もほとんどいないプラハの光景は、もう二度と見られないかもしれません。


南庭園内部では、鉄砲を持った警備員が歩いているので芝生に入ることもはばかられます。

一度、この木↓の上に乗ってみたいなあと思ってしまいました。

おじさんが、動物の口をこじ開けている像。

南庭園からもプラハの美しい町並みが見えます。

庭園の奥には円形の広場があります。


黄金の小道


守衛ゲートまで戻り、正面のアーチをくぐるとロブコヴィツ宮殿があります。

現在はベートーヴェン展が開かれており、楽譜などを展示しているそうです。


先に少し進んで右手の脇道に入ると、黄金の小道があります。

黄金の小道は、かつてルドルフ二世の警備員が待機するために16世紀頃建てられた通りです。
17世紀に入ってからは、そこに金細工職人が住んでいたためにこう名づけられたそうです。

錬金術師通りとも呼ばれることがありますが、錬金術師はここには住んでいなかったようです。

プラハ城
黄金の小道

現在は、黄金の小道には無料で入ることができました。
しかし、奥は鍵がかかっていたので数件空いている土産物屋しか入る場所がありませんでした。

チェコの有名な作家、フランツ・カフカも一時期ここに住んで執筆活動をしていたそうです。
カフカの家も残されております。

黄金の小道の
カフカの家

カフカはこんな小さな家に閉じこもって執筆していたから、『変身』のようなおかしな小説を書いてしまったのかもしれないと思ってしまいました。
黄金の小道にある家は、どれもとても小さかったです。

土産物店に入る時にも、頭がぶつからないよう屈んで入り口を入らなければなりません。
日本の茶室を思い出します。

黄金の小道

聖ヴィート大聖堂


黄金の小道からもと来た道を少し戻り、聖ヴィート大聖堂方面に向かいます。

大聖堂の尖塔は遠くからも見えますが、近くから眺めてもその風格に圧倒されてしまいます。

聖ヴィート大聖堂

これまで私はヨーロッパのさまざまな教会を見ましたが、この聖ヴィート大聖堂ほどカッコいい外観には出会ったことがありません。

聖ヴィート大聖堂

細部にも美しい装飾が施されています。

聖ヴィート大聖堂の装飾

近くから見る大聖堂は圧巻です。

聖ヴィート大聖堂

聖ヴィート大聖堂には、チェコを代表する画家アルフォンス・ミュシャの製作したステンドグラスがあります。

プラハ聖ヴィート大聖堂
ミュシャのステンドグラス

聖ヴィート大聖堂に入るのは有料ですが、プラハを訪れた際には必ず来ていただきた一推しスポットです。

西門からペトシーンの丘へ


西門からプラハ城の外に出ると、また眺めの良い景色が広がっています。

ここにあるスターバックスコーヒーは、人気の撮影スポットです。
世界一美しい眺めのスターバックスは世界各地にありますが、ここもそのうちの一つです。

プラハ城の世界一眺めの良い
スターバックスコーヒー

スターバックスのすぐそばには、ドラマ『のだめカンタービレ in ヨーロッパ』で撮影に使われた坂があります。
のだめファンの方は、プラハに立ち寄った際にはぜひ撮影を。
私は勝手に『のだめ坂』と呼んでいます。

プラハ城にある
のだめ坂



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