🇨🇿リトミシュル、スメタナ音楽祭2021
チェコの中央部に位置するリトミシュル。この町には作曲家ベドジハ・スメタナの生家があり、毎年夏にスメタナ音楽祭が開催されています。
スメタナ音楽祭の期間中、町のあらゆる場所で音楽イベントが開催されています。
今回は、リトミシュル城で行なわれたチェコフィルハーモニーの演奏会に二日間参加し、その時の様子を日記として書いてみました。
プラハを出発
プラハのルドルフィヌムから、楽団のバスで出発しました。およそ2時間半ほど東に向かい、リトミシュルに到着。途中で道が工事のため渋滞していたため、予定よりも遅れて到着しました。
一昨年にも滞在した学生寮に、一泊二日で滞在しました。
リトミシュル城
↑上の写真はリトミシュル城の前です。
左手にリトミシュル城入口、右手にはスメタナの生家があります。スメタナは、お城の真横にある裕福な家に生まれました。
リトミシュル城の中庭には、音楽祭のために設けられたステージがあります。ここは普段、砂のひかれた平らな場所です。
去年2020年は音楽祭が急遽小規模に縮小して開催されたので、砂地の上に即席の舞台がもうけられました↓
今回は屋根があるため、雨が降ってきても濡れる心配はありませんが雨音を防ぐ事はできません。
一昨年2019年のリハーサルの最中には豪雨が突然降り、リハーサルが少し中断したこともありました。このときの指揮者はヤクブ・フルシャです。雨に負けないよう頑張って指示を大声で伝えています。
↓下の写真はリトミシュル城の外観です。
壁にはスグラッフィートという技法が用いられており、立体のブロックに見えるような模様が描かれています。
この日は演奏会がチェコテレビで放送されたので、中継車が何台も並んでいます。
鳥のさえずりがこだまする、大変のどかな場所でした。
リトミシュル城の前庭の噴水のあたりには店が出ており、演奏会が始まるまでワインなどを楽しみながら待つお客さんの姿が。
↓チェコ・フィルのスポンサーでもある、シュコダの自動車も展示されています。
天井には美しい装飾が施されています。
リトミシュル城内のバロック様式のサロンは、現存する貴重な文化遺産となっています。
オープンエアの演奏会は、鳥が演奏中に入ってきたり、風で楽譜が飛びそうになるなど様相外のことが起こります。
1日目のプログラムはドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲と、ブラームスの交響曲第1番でした。
二日間
リトミシュルは小さな町で、オーケストラの全員が泊まれるような大きなホテルが近くにないので、夏休みの学生寮に泊まります。
学生の朝食はなかなか質素です。
町のあちこちに、AIで無理やり表情をつけられたスメタナ先生のお姿が。
バロック様式の美しい教会内部には大きな丸い鏡が設置されていますが、この日は覆いがかけられていました。
2日目は、スメタナの『わが祖国』全曲を演奏しました。
チェコ・フィルでは『わが祖国』を演奏する場合、前半3曲と後半3曲でメンバーを入れ替え、倍管で演奏します。しかし、今回は制約上1管編成の演奏だったため、なかなか大変でしたが、今年もリトミシュルでお客さんの前で演奏できて本当に有り難い気持ちでした。
演奏会後には、ブルノに向かいました。
前の週に竜巻の大きな被害を受けたブルジェツラフという南東部の町で、チャリティーコンサートがありました。